『郵便配達は二度ベルを鳴らす』 (1946/米)

★★★★★

監督:テイ・ガーネット
出演:ジョン・ガーフィールド/ラナ・ターナー/セシル・ケラウェイ/

ヒューム・クローニン/オードリー・トッター 他

【STORY】
失業中で流れ者のフランクは、ロス郊外で食堂を経営する男ニックと知り合い、意気投合。彼の店で働くことになるが、ニックの若く美しい妻コーラと恋に落ちる。魅惑的なコーラにのめりこんでいくニック。2人はやがてニックの殺害を企てる。一度は失敗し、フランクはロスアンゼルスへと移るが、コーラは再び殺害を計画。自動車事故に見せかけ、ニック殺害を成功させる。晴れて結ばれた2人であったが、その幸せは長く続かず…。

<感想>

ジェームズ・M.ケインが実際に起きた事件を元に書き上げた同名ベストセラー小説の映画。

この作品以外にも、同名の映画で1939年、1942年、1981年に映画化されている。

 

この映画、一応はサスペンスものではありますが、サスペンス性は薄いです。

どちらかと言うと、今どきのドロドロした昼メロ的な感じもします・・・。

年の離れた夫婦の下で働くことになった若者が、若妻(左の写真)に恋をし、邪魔になった夫の殺害を企てると言った内容の映画ですが、殺害の計画性が薄く、あっという間に足が付く。

裁判では証拠不十分のため無罪となるのだが、そんなわけ無いと思う・・・。

といったように、綿密に作られた映画とは思えない、結構唐突に話が展開していき、あまりハラハラドキドキはしない。

映画の結末から学べることは、あ~やっぱり悪いことって出来ないんだよね!!

どこかで必ず、自分に返ってきたりして、そのままではおれないんだ!ということ。

そして、作品中必ず疑問に思うことは、“郵便配達”は?ということだろう。

題名からは何かしら、郵便配達が関係しているように思うが、本編とはほぼ99%関係ない。

最後の最後に“あ!この映画の題名は、郵便配達は二度ベルを鳴らすだ!”

と思い出したように、当時の配達員は必ずベルを2回鳴らすんだ、ということを絡ませた話にして、何とか題名の名誉を保ったと言うところか・・・?

とまぁ、何から何まで結構行き当たりばったり的に作られたように思うこの作品、昔の映画だけに仕方ないのかという気もしないではないが、ちょっと満足いくものではなかったかな・・・。普通レベルの作品でした。