『春よこい』 (2008/日)
★★★
監督:三枝健起
出演:工藤夕貴/西島秀俊/吹石一恵/小清水一揮/犬塚弘/高橋ひとみ/
宇崎竜童/時任三郎 他
【STORY】
漁業に携わる芳江の夫・修治は、心ならずも殺人を犯したことから姿を消し、指名手配犯になっていた。そんな夫に代わって家計を支える芳江だが、ある日、交番に貼られた父親の写真を眺める息子の姿が、地元紙に掲載されてしまう。仕事を辞めざるを得なくなった芳江の姿に、記事を書いた岡本は大きな責任を感じて…。
<感想>
これは想像していたものよりえらく内容が乏しい作品やったなぁ…。
父親が殺人の容疑者である子供が、派出所前に貼り出されている指名手配の写真を見て、父親を想い、いじめにあいながらも母と2人で暮らしている。
というような映画紹介を以前見て、結構感動作だったりするのかなぁと思っていたわけだが、感動は全くなかったかな…。
事件の発端からして、これは正当防衛でいけるでという事件だったのを、逃亡してしまったというところから話が始まる。
4年後がこの映画中心となるわけだが、その目的はというと、父親と家族が再会するってこと。
しかし、その内容たるや、逃亡している父親、残された家族のどっちにもスポットが当てられておらず、ただ単に会わせることだけがメインとなって、何だかバカバカしく思えるものだった…。
妙にこの家族に固執する新聞記者や執拗なまでの警察の張り込み。
どれをとってもいまいちチリアリティのないもので、いただけない…。
もっと各々がこれまでどう生きてきたかということなんかを掘り下げて、もっと丁寧に映画を作った方が良かったんではないだろうか?