『ニュー・シネマ・パラダイス』 (1989/伊=仏)
★★★★★★★
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:フィリップ・ノワレ/ジャック・ベラン/サルヴァトーレ・カシオ/
アニューゼ・ナーノ 他
【STORY】
シチリア島の村に住む少年トト(サルヴァトーレ・カシオ)は、パラダイス座で上映される映画見たさに、母親の目を盗み映画館へ通っていた。次第に映画に魅せられていくトトは、パラダイス座の映写技師・アルフレード(フィリップ・ノワレ)の愛情に包まれ、成長していった。初恋、徴兵と青春時代を駆け抜ける彼を見て、この島から出るように勧めるアルフレードだった。時は流れ30年後、映画監督となった彼の元へ、アルフレードが亡くなったという報せが届く。島へ戻った彼は、パラダイス座が廃館となっていることを知る。
<感想>
映画が大好きなトトが映画を通じ、少年から青年、そして大人へと成長し、それぞれの時代に体験した出来事をつづったあったか~いお話。
戦後間もない頃、シチリアの小さな村の唯一の娯楽が映画だった。
みんなが集まる広場にある映画館には、大人から子供まで、常に超満員でにぎわっている。
面白いのは、この映画館、映画の上映に先駆けて、この村の神父さんが内容をチェックする。
そしてキスシーンなどがあれば、カットするのだ!!
だからこの村の人たちはもう何十年もキスシーンを観ていない^_^;
そんな中、トトは映画に興味を持ち、母親からは疎まれながらも、映画館に通う日々。
そこで、映写技師アルフレードと仲良くなり、技術を教えてもらいながら生きていく。
映画好きにはたまらない生活だよ!!
トトは初恋を経験するが、身分の違う愛。そして徴兵へ・・・。
彼女とは音信不通となり、また映画館には新しい映写技師もおり、この村でのトトの居場所は・・・。
そんなときアルフレードは、「映画の中とは違い、人生は厳しいんだ」と。この村を出ることを勧める。
そして、30年後・・・。
アルフレードの死を聞き、今まで戻った事のなかった故郷へ。
アルフレードからは形見のフィルムが遺されており、観てみると・・・!?
この映画、主なのはアルフレードとトトなのだが、村中の人々のふとした行動、思いがうまくちりばめられており、全体が本当にあったか~い、観ていて気持ちが安らぐというか、じ~んとくるいい映画!!
同じ映画好きな少年を描いた、アクション映画、『ラスト・アクション・ヒーロー』とは何から何まで全然違う。
そして、やはり映画はいいもんなんだよ!って改めて思う作品。
この村の人々には映画が生活の一部。映画を観て、笑い、泣き、感動する。
そんな村でも時代が進み、TV・ビデオが発達して、映画館が廃館になるというろころは悲しかった。。。
とにかく、いい映画。