『父親たちの星条旗』 (2006/米)
★★★★★
監督:クリント・イーストウッド
出演:ライアン・フィリップ/ジェシー・ブラッドフォード/アダム・ビーチ/
バリー・ペッパー 他
【STORY】
葬儀会社を営むブラッドリーは、1945年の第二次世界大戦の折、日米の激戦地として知られる硫黄島にいた。やがて激戦を制した米軍は、摺鉢山の頂に、勝利のシンボルである星条旗を掲げる。その時に撮られた写真によって、ブラッドリーは、これまで国中から英雄と讃えられてきた。だがブラッドリー自身は、過去について語ろうとはしない。そんな父親の最期を見守る息子は、父親の過去をたどり始めるのだが…。
<感想>
何度も観ようとしては断念していた作品である、この『父親たちの星条旗』。
戦争をテーマに扱った映画は、どうもどれを観てもあまりいいなぁと思える作品がないので、たぶんこの映画も自分的にはあまりいいと思えないだろうと思っていたが、思っていた通り、あまり好きにはなれない作品でした。
この映画は主要な登場人物の把握まで、結構時間がかかってしまい、焦点が定まらなかった。
さらに、その登場人物たちもあまり個性のある設定ではないので、淡々と進んでるだけで、何処を中心に観ていいのやらって感じだった。結局、ちょっとずれたところが中心だったし・・・。
題名のことを考えると、なるほどと思える部分が中心であったが、星条旗である!
そう、硫黄島で星条旗を掲げた者が、その後母国に帰ってからの話が中心となるのだった。
彼らは国の広告塔として、様々なところにキャンペーンで回らされたりする。
戦争のための資金調達に躍起となっている国・・・。観ていて腹立たしい気分だった。
そして星条旗を誰が掲げたのか?というところに注目していたり・・・。星条旗を掲げた者が英雄なのか?
戦争という行為自体に英雄も何もないんだということ。そんなメッセージもあるのだろう。
テーマがテーマだけにどうしても観ていてしんどくなる作品であった。
この作品と対となっている『硫黄島からの手紙』もまだ未見なので、合わせて観なきゃなぁと思うが・・・。