『断崖』 (1941/米)
★★★★
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ケーリー・グラント/ジョーン・フォンテーン/ナイジェル・ブルース 他
【STORY】
世間知らずの令嬢として育ったリナは、悪名高いプレーボーイのジョニーと恋に落ちる。リナの両親の反対をよそに2人は駆け落ちするように結婚。しかし、実はジョニーは賭博師で真面目に働くことの出来ない男。知らないうちにかさむ借金。リナの財産を当てにしていたが、父親が思ったほど遺産をリナに残してくれなかったことへ落胆する。そしてリナに賭けられた保険金。夫が推理作家に熱心に毒薬について聞く様子・・・。やがて、リナは夫が自分を殺そうとしているのではないかと疑い始める。
<感想>
この男、ほんとどうしようもない怠け者。。。仕事はしない、ばくち好き、おまけにうそつきときたもんだ!
大体、この女性も変ですね。列車で初めて出会って何日もしないうちに結婚だなんて。
この作品には、生活習慣というか、主人公たちの人柄に関して、いっぱいいっぱい納得できないとこがあり、感情移入できない点があるんですが、次第次第にこの男の怖さを植えつけていく、ヒッチコックの持っていき方には納得させられました。
ミルクを持って行くシーン、ドキドキもんでした!
本当に毒を盛って、殺すんじゃないか?
妙にミルクが白く光っていて、ヒッチコックの小道具のうまさを感じました。
電球を中に入れ、暗闇に浮かぶミルクの白さを強調したそうです。
しかし、作品全体としてはもひとつ盛り上がりにかけるもので、最後のどんでん返しなんかもうす~い感じで、あまり好きな作品ではないですね。
ヒッチコック自身、この作品には別のエンディングを用意してたのですが、製作側からの反対で、このようなエンディングにせざるを得なかったようです。
ヒッチコックのエンディングだと、“ヒロインが次第に自分が結婚した男が殺人者であることに気付いていくけれど、彼を愛するが故に殺されていくというもの”だったそうです。(上の“”部分をドラッグしてみてください。)
いや~お見事でした\(^o^)/
今回の登場シーン →
郵便局へ手紙を出す、ヒッチコックくん。
うちにも郵便物出しに来ないかなぁ~。