『殺人!』 (1930/英)

★★★★★★

監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ハーバート・マーシャル/ノラ・ベアリング/

エドワード・チャップマン/E・パーシー 他

【STORY】
女優が同じ劇団の他の女優に殺されるという事件が起きる。警官たちが犯行のあった部屋に踏み込んだとき、中には被害者とダイアナのみで、彼女が犯人であることは確定的と思われた。裁判が行われ死刑判決が出たが、陪審の一人であり自らも役者のサー・ジョンは釈然としなかった。他の陪審を納得させるだけの材料を持たず、やむなく有罪とした彼だったが、ダイアナの劇団仲間に協力を得て、独自の捜査を開始する。

<感想>

イギリス時代、ヒッチコックの初期の作品の中では、まずまず面白いと呼べる作品でした。

明らかにお前しか犯人がいないという状態で、殺人が起こり、案の定捕まってしまった。

そこで裁判が行われ、無罪か有罪かという陪審員たちのやり取りが一つ目の見所。

ただ、この陪審員たちのやり取りは『12人の怒れる男』とは比べ物にならなかったが・・。

結局、疑いながらも決定的に無罪とする材料が見つからないことで有罪としてしまった、サー・ジョン。

判決後に、無罪とする何か決定的な証拠はないかと、探し回るあたりから面白くなってくる。

ちょっとずつ点と点が結びつき線となっていくような緊張感!

犯人と思しき者との、やり取りはどきどきして観てしまったね!

この事件を題材にした劇を作りたいので、協力してくれというような理由で、問題となる殺人事件でのシーンを一緒に考えようとふっかけ、ボロが出ないかと目論む、サー・ジョン。

対する犯人の心境やいかに!あ~どきどき!!

そして、ラスト。サーカスでの空中ブランコのシーンでは意外な展開で幕を閉じることに・・・。

といった内容で、なかなかどうして、よくできた作品だったので、楽しめました(^^♪

← 今回のヒッチコック登場シーン

こんな風に家の前を足早に通り過ぎていくヒッチコックを目撃できたらすごいですよね~。