『ザ・マジックアワー』　（2007/日）

★★★★★★★★★

監督：三谷幸喜
出演：佐藤浩市／妻夫木聡／深津絵里／綾瀬はるか／西田敏行　他

【ＳＴＯＲＹ】
ボスの愛人に手を出してしまった備後は、命の代償として、伝説の殺し屋デラ富樫を連れて来るように命じられる。だが、期日が迫ってもデラ富樫は見つからない。窮地に陥った備後は、無名の俳優・村田を雇い、殺し屋に仕立て上げることにした。まるで映画のセットのような不思議な街・守加護に連れてこられ、すべては映画の撮影だと信じて振る舞う村田。そんな村田を、本物の殺し屋だと思ったボスは…。

＜感想＞

映画を観てこんなに笑った作品は久々ではないでしょうか！

まさに娯楽、エンタテインメントな作品で、大満足な１本！三谷監督の作品の中でもダントツの最高傑作でした！

前作、『有頂天ホテル』が豪華キャストにばかりこだわって、それぞれの個性を生かしきれないまま、それぞれのエピソード自体も中途半端な仕上がりになっていて、思ったほど面白い作品ではなく、今回の『ザ・マジックアワー』には正直、期待していなかった。

しかし、うれしいかな見事その期待は裏切られて、なんと面白い作品に仕上げてくれたんだろうと思った。

しかし今回の作品は何と言っても佐藤浩一である！

めちゃめちゃ良かった！凄い役者だなぁ～って改めて思った。

彼の演技が冴えわたっていたのが、この傑作の大きな要因なのは間違いない！

彼の役柄は真実を知らされないまま、本当に映画を撮っているんだと思い込んでいるんだけど、実は映画なんか撮っておらず、伝説のヒットマンを演じさせられ、街のギャングと対峙させられる。

真実を知らないがために、分かっている観客からするとものすごく滑稽だったりするんだが、そう思わせる演技をちゃんとしているからそう思うのであって、本当に見事だった。笑わせてもらった。

作品中見せる場面も、全てちゃんと消化してくれ、ここであの時の場面の意味が生きてきたか！

と丁寧に作られた作品に対しても評価は高いですね！

また次回作もいい映画作ってね～といった感じでしょうか(^O^)