『下宿人』 (2008/米)

★★★★

監督: デビッド・オンダーチェ
出演:アルフレッド・モリーナ/ホープ・デイビス/シェーン・ウェスト/

サイモン・ベイカー 他

【STORY】
物静かでハンサムな作家・マルコムは、夫婦生活に嫌気がさしていたエレンから部屋を借りた。一方、マニング刑事は西ハリウッドを騒がせている売春婦殺人事件を追っていた。調査を続けて行くうちに、マニングは犯人の手口が19世紀のロンドンを震撼させた猟奇殺人犯切り裂きジャックに酷似していることに気付く。しかも、マニングがかつて捕まえた犯人が起こした連続殺人と今回の事件に関して、ある類似点まで浮かび上がってくる。やがてマニングは、挙動不審な作家・マルコムに疑いを抱くようになるのだが…。

<感想>

アルフレッド・ヒッチコック監督の同名の作品、『下宿人』のリメイクのようだが、あまり面白くない作品だった。

扱っている内容は、ヒッチコックの『下宿人』同様、あの有名な切り裂きジャックになぞらえての連続殺人が題材となっているのだが、ヒッチコックの作品ほどうまさがなかった。

今から80年以上も前の作品と比べると技術は進歩しているのだが、作り方に問題がある。

街に連続殺人が起こり、それと時を同じくして怪しげな下宿人がやって来るという設定で、巧みなカメラワークのヒッチコックの作品はドキドキとしたもんだが、この作品ではドキドキ感はなかった。

もっとシンプルに作ればいいものを、話があっちへ飛びこっちへ飛び、ややこしい構成にしている。

監督さん色々やりたいことがあったのか、結構余分な話を盛り込んだりしている。

そのためか、最終あまりうまくまとめることができず、中途半端な作りに思えるものだった。

題材的には興味引かれる内容だっただけに、おしいなぁ~という感想かな。