『オープン・ウォーター2』 (2006/独)
★★★★★
監督:ハンス・ホーン
出演:スーザン・メイ・プラット/リチャード・スパイト・ジュニア/ニクラウス・ランゲ/アリ・ヒリス 他
【STORY】
メキシコ湾沖。6人の男女が、豪華な大型ヨットでクルーズに出た。やがて6人は、沖で泳ぎを楽しもうと海に飛び込んだが、ヨットに上がるためのはしごを出すのを忘れていた。そんな単純ミスのために、6人は瞬く間に窮地に追い込まれてしまう。やがて海水は水着だけの体から体温を奪い、6人は疲労のために手も足も動かせなくなっていく。パニックに陥り、仲間たちは一人また一人と力尽きて行き…。
<感想>
前作(とはいっても、関連性はなく、続編として作られたものではない)に比べると恐怖がない。
あくまで別物のこの作品だが、内容的には良く似たもので、まぁ比較して観るのも面白いかもしれない。
前作(一応・・・)は偶然が重なって、不運にも海の真ん中に、置き去りにされた2人の話だった。
そしてその2人の恐怖が見事に自分自身に置き換えることが出来、ドキドキしながら観れたのだが、今回の作品でそこまで恐怖し、面白いと思えなかった原因に、この災難が自ら起こしたものであること、そして彼らが予想以上におバカな若者であったということが、挙げられるのではないだろうか?
海の真ん中で、ヨットから飛び降り、泳ぎを楽しむのはいいが、ヨットに戻る手段となる梯子を下ろしておくのを忘れてしまっている!!!
すでにこの時点でおバカ丸出しのわけだが、まぁこれはひょっとするとあるかもしれないと、その後の展開を期待していると、次から次におばかな行動をとってくれる・・・。
ちょっとこれはこれで、作品的には別の意味でよかったかもしれない。。。
ヨットによじ登ろうと、海からジャンプするも、手が届かない。
せっかく鳴った携帯を話が通じないからとあっという間に海に捨てる。
せっかくみんなの水着などで作ったロープでヨットに戻ろうと試みる時、体重の軽いものに行かせない。
などなど、もう少し冷静に対処していれば何とかなったのではないか?と思えるところもある。
そうかといって、何とかなってしまっては映画にならないので、これでいいのか!?
しかし、前作と違う恐怖が今回はある。それはヨットの中にいる赤ん坊の存在である!
さらに、ご丁寧なことにヨットの甲板には赤ん坊の泣き声が聞こえるようにスピーカーがあり、目を覚ました赤ん坊の泣き声が見事に聞こえてくる!これは父母にとってみれば恐怖である!
すぐ近くにいるにもかかわらずどうすることも出来ない状態の自分たち!
助けが来るのを悠長に待っているわけにもいかないという、何ともいえぬ恐怖を味わう。
ラストシーンのカットがイマイチ?というカットで終わったので、前作以上に後味が悪いが、前作には及ばないまでもこれはこれでなかなか色んな意味でも良かったのではないだろうか!?